忙しかったのか、それとも私なんかもうすぐ要らなくなるのか、珍しく1週間も連絡がなかった。
顔を合わせなければ、この胸のぐちゃぐちゃもすぐに捨てられると思ったのに。
気が付いたら連絡先を開いては閉じていた。その度に相手に怒りに似た感情を感じた。自分でこれに名前を付けるのは悔しいから辞めにしたけれど、私はもう答えを知っている。
つまらないミスも、使えない上司も、仕事の覚えが悪い後輩も、全部嫌になって泣き出しそうだった。タイムカードのボタンの調子も、こんなときに限って悪い。
私だけが世界にひとりぼっちみたい。上手く行かないのは私だけじゃないってわかっているのに、自分だけがそうみたいで世界が恨めしい。
私の帰り道は誰にも繋がっていないし、これからの未来もきっとそう大した事ない。あの男だって、そのうち誰か別の人と幸せになってしまうんだろう。いつも損するのは、私だけだ。
誰か助けて。嘘だ。あなたに助けてほしいの。そう言えたら、そんな素直な女の子だったら、きっと。きっと。
きっと、ばかりが募って、一体私は何を叶えられただろうか。
「こんな恋なんて、いらなかったのに。」
ああ、何で私は声に出してしまったんだろう。声に出したら、真実になってしまうじゃないか。